薬学部シラバス2024

有機化学Ⅱ
Organic Chemistry Ⅱ

 1年 後期 1年必修科目 1単位
三浦 剛(1~6)、平島 真一(7~12)、中島 康介(1~12)

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授業の目的(ねらい)

有機化合物に含まれる炭素骨格や官能基の基本的性質を理解することは、医薬品や生体分子の性質を説明するための第一歩である。基本的な有機化合物を炭素骨格や官能基に基づいて分類し、それぞれの構造、性質、反応性等に関する基本事項を学修する。

学修到達目標

1)有機化合物を炭素骨格や官能基ごとに体系的に分類できる。
2)化学構造に基づいて、物理的性質や化学的性質(反応性を含む)を説明できる。

授業概要

次の項目について、講義する。
1)アルケンの基本構造 
2)アルケンの物理的性質 
3)アルケンの合成法の概略 
4)炭素-炭素二重結合の関わる反応 
5)曲がり矢印による反応機構の記述方法 
6)反応エネルギー図 

授業計画

回数 担当 内容 コアカリとの
関連コード
1 三浦・平島 アルケンの安定性、Markovnikov則 C-1-1-1 C-1-3-3 C-3-1-2~4,6 C-3-3-2
2 アルケンに対するハロゲンの付加反応:反応機構、立体化学 C-1-1-1 C-3-1-2~4,6 C-3-2-1~2 C-3-3-2
3 ハロヒドリン、ハロエーテルの生成:反応機構、立体化学、位置選択性 C-1-1-1 C-3-1-2~4,6 C-3-2-1~2 C-3-3-2
4 アルケンのオキシ水銀化反応を経るアルコール生成法:反応機構、立体化学、位置選択性 C-3-1-2~4,6 C-3-2-1~2 C-3-3-2
5 アルケンのヒドロホウ素化反応を経るアルコール生成法:反応機構、立体化学、位置選択性; アルケンの接触水素化反応:反応機構、立体化学 C-1-1-1 C-3-1-2~4,6 C-3-2-1~2 C-3-3-2
6 過酸によるエポキシ化反応:反応機構、立体化学; ハロヒドリンからのエポキシド生成反応:反応機構、立体化学; エポキシドの開裂反応:反応機構、立体化学、位置選択性 C-3-1-2~4,6 C-3-2-1~2 C-3-3-2,8
7 中島 四酸化オスミウムによる酸化を経るアルケンのジヒドロキシ化反応:反応機構、立体化学; オゾン分解:反応機構 C-3-1-2~4,6 C-3-2-1~2 C-3-3-2
8 過ヨウ素酸による1,2−ジオールの酸化開裂反応:反応機構; 過マンガン酸塩によるアルケンの酸化開裂反応:反応機構; アルケンへのカルベンの付加反応:反応機構、立体化学; アルケンへの水の付加反応における立体化学 C-1-1-1 C-3-1-2~4,6 C-3-2-1~2 C-3-3-2,7

授業で行っている工夫(アクティブラーニング、思考力・判断力・表現力の向上に向けた取り組み)

・種々の性質、現象、反応等をもたらす「根本原理」を理解するため、常に、その分子の構成原子の性質、結合形態にまで立ち返り考察することに努めている。また,立体化学を理解するために,分子模型や反応機構動画を活用した視覚的に分かり易い講義を実施している。また,新たに学ぶ反応については、反応機構を深く理解し、記述できるようになることに重点をおいている。
・アクティブラーニング:講義した内容に関する演習問題や薬剤師国家試験問題を実際に問いてもらってから解説し,知識の定着に役立てている。また,各回に補助プリントを配布し、 講義を進行しながら 、空欄部分を記入させるようにしている。

成績評価方法

1)形成的評価
 a:知識: 適宜,演習問題やレポートを課す。
2)総括的評価
 a:知識: 定期試験(100%)にて評価する。再試験を1回実施する。ただし,本試験の成績が著しく不良である際は,再試験の受験資格を認めないことがある。
<評価(総括的評価)>
・S(85%以上)  :合格
・A(70~85%未満):合格
・B(60~70%未満):合格
・D(60%未満)   :不合格
※再試験の成績・・・合格の場合C

教科書

マクマリー有機化学 第9版(上,中,下)(J. McMurry 著,伊藤ら 訳,東京化学同人)
マクマリー有機化学 問題の解き方 第9版 (S. McMurry 著,東京化学同人)

参考書

ウォーレン 有機化学(W. Warrenら 著,野依ら 監訳,東京化学同人)ISBN(9784807908714,9784807908721)
ボルハルト・ショアー 現代有機化学(K. P. C. Vollhardt,N. E. Schore 著,古賀ら 監訳,化学同人)ISBN(9784759820294,9784759814736)
有機化学 基礎の基礎(山本嘉則 編著,化学同人)ISBN(9784621304150)
有機反応機構(P. Sykes 著,久保田尚志 訳,東京化学同人)ISBN(9784807902217)

オフィスアワー

三浦 剛(薬化学教室・教授)
平島 真一(薬化学教室・准教授)
中島 康介(薬化学教室・講師)
講義終了後、および、指定日時にZoomにて質問受付。

準備学習(予習・復習等)

講義開始時に,前回の講義の復習を短時間で行っている。演習問題を課し,予習復習に役立てる。事前に講義プリントを WebClass から配布するので,予習に利用できる。さらに,講義録画をWebClass から公開しているので,復習に利用できる。

学生へのフィードバック

定期試験の解説をフィードバック講義にて実施する。

備考

ナンバリングコード

RC21202

授業計画の見方・注意

①行動目標(内容)

…科目毎に設定された本学独自の行動目標が記載されている。

②行動目標(コアカリとの関連コード)

…本学の行動目標とモデル・コアカリキュラムとの関連をコード化して記載している。
 コードの具体的な内容は、画面右上の「コアカリとの関連コード一覧」をクリックすると確認することができる。

授業計画の見方・注意の見本シラバス

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