薬学部シラバス2024

物理化学Ⅱ
Physical Chemistry Ⅱ

 2年 前期 2年必修科目 1単位
青山 洋史
武田 光広

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学習目標(GIO)

物質の状態変化や化学反応などの自然界で起こっている諸現象には、エネルギーと呼ばれる状態量の変化が関与している。諸現象が生じた際にエネルギーの形態はどのように変化するのか、どのような時に自発的な変化が起こるのか、などの知識を学ぶことで熱力学を習得する。また、物質は分子の集合体であり、物質の物理的性質は個々の分子の性質だけでなく分子の集合状態および分子間相互作用によって著しい影響を受ける。したがって、複雑な系における物質の状態を解析するために、物質の溶液の状態、相の状態(気相、液相、固相)と相変化、界面現象などに関する基礎的知識を習得する。

行動目標(SBOs)

番号 内容 コアカリとの関連コード
1 熱力学における系、外界、境界について説明できる。 C1-2-2-1
2 熱力学第一法則を説明できる。 C1-2-2-2
3 状態関数と経路関数の違いを説明できる。 C1-2-2-3
4 定圧過程、定容過程、等温過程、断熱過程を説明できる。 C1-2-2-4
5 定容熱容量および定圧熱容量について説明できる。 C1-2-2-5
6 エンタルピーについて説明できる。 C1-2-2-6
7 化学変化に伴うエンタルピー変化について説明できる。 C1-2-2-7
8 エントロピーについて説明できる。 C1-2-3-1
9 熱力学第二法則について説明できる。 C1-2-3-2
10 熱力学第三法則について説明できる。 C1-2-3-3
11 ギブズエネルギーについて説明できる。 C1-2-3-4
12 熱力学関数を使い、自発的な変化の方向と程度を予測できる。 C1-2-3-5
13 ギブズエネルギーと化学ポテンシャルの関係を説明できる。 C1-2-4-1
14 ギブズエネルギーと平衡定数の関係を説明できる。
共役反応の原理について説明できる。
C1-2-4-2,4

授業内容

回数 担当 内容 対応(SBOs)
1 青山 熱力学の学びと薬学(イントロ) 1-14
2 熱力学の道具立て、内部エネルギー、状態方程式について 1,2,3
3 熱力学における系、外界、境界について
状態関数および経路関数について
1,3
4 熱力学第一法則と熱化学について 2,5,6
5 化学変化に伴うエンタルピー変化について 7
6 熱力学第二法則とエントロピーについて1 8,9
7 熱力学第二法則とエントロピーについて2 8,9
8 カルノーサイクルについて 4,8,9
9 物理過程に伴うエントロピー変化について 4,8,9
10 熱力学第三法則について 8,10
11 青山、武田 化学反応における自由エネルギー変化について1 11,12
12 青山、武田 化学反応における自由エネルギー変化について2 11,12
13 青山、武田 ギブズ自由エネルギーの温度および圧力依存性について
共役反応について
11,12,13,14

アクティブ・ラーニングの取り組み

各回に空欄を設けた講義資料をWebClassよりダウンロードし、講義中に空欄部分に対応する内容を記入させるようにしている。

授業で行っている工夫(思考力・判断力・表現力の向上に向けた取り組み)

1) 講義開講日までにWebClassに講義資料をダウンロードできるようにすることで、受講者が講義の予習を十分に行えるようにしている。
2) 講義のはじめに、目標とするキーワードを示し、当日の講義に集中できるようにしている。
3) 講義中に、CBTや国家試験との関連を示し、要点を明確にしている。
4) 抜き打ちで小テストを行い、受講者の緊張感を保つようにしている。

成績評価方法

1) 形成的評価
a) 知識:演習問題にて評価する
2) 総括的評価
a) 知識:定期試験(100%)
評価基準の目安(変動あり)
・S(90%以上)  :合格
・A(80~90%未満):合格
・B(70~80%未満):合格
・C(60~70%未満):合格
・D(60%未満)   :不合格
※再試験の成績・・・合格の場合C

教科書

物理化学要論 第7版(アトキンス著、千原秀昭・稲葉 章訳 東京化学同人)

参考書

ボール物理化学 上下巻(D.W.Ball著、田中一義、阿竹 徹監訳 化学同人)
日本薬学会編 物理系薬学I.物質の物理的性質(東京化学同人、スタンダード薬学シリーズ2)
薬学領域の物理化学(渋谷 皓編集、横松 力、湯浅洋子他著 廣川書店)

オフィスアワー

青山 洋史   事前予約をとればいつでも可。
武田 光広   事前予約をとればいつでも可。

所属教室

青山 洋史  分子生物物理学教室 研究2号館3階305
武田 光広  分子生物物理学教室 研究2号館3階308

準備学習(予習・復習等)

WebClassのプリントを講義日までに一度は学習してください。

学生へのフィードバック

講義の大項目が終わったタイミングで演習問題をWebClassより配布し、自学習の機会を設ける。

教員からの一言

前年度の物理化学Iが苦手と感じた人は、早いうちに復習をしておいてください。
熱力学の公式の導出には対数や微分積分を伴う計算が多数出てきます。高校時に数学が苦手だった人、忘れてしまった人は十分に復習をしておいてください。
なお、薬学部の熱力学は高校化学と重複する部分が多いです。高校の教科書や参考書を上手に活用しましょう。

備考

ナンバリングコード

RC2101

授業計画の見方・注意

①行動目標(内容)

…科目毎に設定された本学独自の行動目標が記載されている。

②行動目標(コアカリとの関連コード)

…本学の行動目標とモデル・コアカリキュラムとの関連をコード化して記載している。
 コードの具体的な内容は、画面右上の「コアカリとの関連コード一覧」をクリックすると確認することができる。

授業計画の見方・注意の見本シラバス

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