薬学部シラバス2024
物理化学Ⅲ
Physical Chemistry Ⅲ
| 2年 後期 2年必修科目 1単位 | |
|---|---|
| 三島 正規 武田 光広 井上 勝央 根岸 洋一 |
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学習目標（GIO）
物質の状態変化や化学反応など自然界で起こっている諸現象において、変化の過程を時間の関数として取り扱う学問が反応速度論である。本講義では、物質の状態及び相互変換過程を解析できるようになるために反応速度論の基礎知識を修得する。
また、希薄溶液における束一性など、溶液の性質および結晶多形に関する基礎知識の習得を目指す。
行動目標（SBOs）
| 番号 | 内容 | コアカリとの関連コード |
|---|---|---|
| 1 | 相変化に伴う熱の移動について説明できる。 | C1-2-5-1 |
| 2 | 希薄溶液の束一的性質について説明できる。 | C1-2-6-1 |
| 3 | 活量と活量係数について説明できる。 | C1-2-6-2 |
| 4 | 反応次数と速度定数について説明できる。 | C1-3-1-1 |
| 5 | 微分型速度式を積分型速度式に変換できる。 | C1-3-1-2 |
| 6 | 代表的な反応次数の決定法を列挙し、説明できる。 | C1-3-1-3 |
| 7 | 代表的な(擬)一次反応の反応速度を測定し、速度定数を求めることができる。 | C1-3-1-4 |
| 8 | 代表的な複合反応（可逆反応、平行反応、連続反応など）の特徴について説明できる。 | C1-3-1-5 |
| 9 | 反応速度と温度との関係を説明できる。 | C1-3-1-6 |
| 10 | 代表的な触媒反応（酸・塩基触媒反応、酵素反応など）について説明できる。 | C1-3-1-7 |
| 11 | ギブスエネルギーと平衡定数の関係を説明できる。 | C1-2-4-2 |
| 12 | 相平衡と相律について説明できる。 | C1-2-5-2 |
| 13 | 状態図について説明できる。 | C1-2-5-3 |
| 14 | 平衡定数に及ぼす圧力および温度の影響について説明できる。 | C1-2-4-3 |
授業内容
| 回数 | 担当 | 内容 | 対応（SBOs） |
|---|---|---|---|
| 1 | 三島・武田 | 物質の溶解平衡について | 14 |
| 2 | 武田 | 相変化に伴う熱の移動について | 1 |
| 3 | 〃 | 化学ポテンシャル及び活量について | 3,12 |
| 4 | 〃 | 相平衡と相律および相図について | 13 |
| 5 | 〃 | 自由エネルギーと平衡定数の関係（ファントホッフの式）について | 11 |
| 6 | 〃 | ヘンリーの法則とラウールの法則について | 2 |
| 7 | 〃 | 希薄溶液の束一的性質について（沸点上昇、蒸気圧降下） | 1,2 |
| 8 | 〃 | 希薄溶液の束一的性質について（浸透圧、凝固点降下）および活量と活量係数について | 2 |
| 9 | 井上 | 反応速度の表し方と反応次数について | 4,6 |
| 10 | 〃 | 化学平衡と複合反応 | 4,5,6 |
| 11 | 〃 | 酵素反応速度論 | 4,6,7,8 |
| 12 | 根岸 | 反応速度と温度依存性について（衝突理論と遷移状態理論含む） | 8,9 |
| 13 | 〃 | 酸・塩基触媒反応について | 9,10 |
アクティブ・ラーニングの取り組み
公式の丸暗記を行うのではなく、考え方を学ぶために講義中に演習問題を行う。
授業で行っている工夫（思考力・判断力・表現力の向上に向けた取り組み）
適宜、WebClassから講義資料と、演習問題をダウンロードできるようにすることで、受講者が講義の予習・復習を十分に行えるようにしている。
成績評価方法
＜試験により評価する＞
1) 形成的評価
a) 知識:演習問題にて評価する
2) 総括的評価
a) 知識:定期試験にて評価 (100%)
教科書
物理化学要論 第７版（アトキンス著、千原 秀昭・稲葉 章訳 東京化学同人）
パザパ物理化学演習 第3版（三輪 嘉尚、青木 宏光著 京都廣川書店）
参考書
オフィスアワー
三島 正規 事前予約を取ること(メール可)
井上 勝央 事前予約を取ること(メール可)
根岸 洋一 事前予約を取ること(メール可)
武田 光広 事前予約を取ること(メール可)
所属教室
三島 正規 分子生物物理学教室 研究2号館3階 308 教授室
井上 勝央 薬物動態制御学教室 研究1号館3階 303 教授室
根岸 洋一 薬物送達学教室 研究1号館3階 302 教授室
武田 光広 分子生物物理学教室 研究2号館3階 308
準備学習（予習・復習等）
WebClassに掲載される講義資料を事前に予習しておくこと。
学生へのフィードバック
講義中に行う演習問題の解説により解法を理解できるようにする。
教員からの一言
物理化学の数式が難しいと決めつけていませんか？
物理化学で出てくる数式は、ホントはシンプルなものです。
化学現象（薬のふるまい）の「しくみ」を、たった1行（2行？）のシンプルな数式で記述して、あとは高校で習った（微分）積分を使うと、定量的に説明できる---。
その面白さにきっとあなたも感動するハズ。
（物理化学IIで式の取り扱いが難しく感じた人は早めに数学の復習をしておきましょう。）
備考
ナンバリングコード
RC2201
