薬学部シラバス2024

薬理学Ⅱ
Pharmacology Ⅱ

 2年 後期 2年必修科目 1単位
高木 教夫
林 秀樹

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学習目標(GIO)

医薬品の作用する過程を理解するために、代表的な薬物の作用、作用機序、体内での運命、医療用途、および主な副作用に関する基本的知識を修得する。薬理学Ⅱでは、薬と疾病入門、薬理学Ⅰの内容に加えて、体性神経系および中枢神経系に作用する薬物について学習する。薬剤師としての職能に直結する重要な科目であり、機能形態学、生化学、免疫学、微生物学などで修得した広範囲の知識と効果的に連動させ、それらを応用して考える能力が要求される。
本講義では、中枢神経系作用薬、局所麻酔薬、筋弛緩薬に関する基本的知識を習得する。

行動目標(SBOs)

番号 内容 コアカリとの関連コード
1 中枢神経系について概説できる。
末梢(体性・自律)神経系について概説できる。
C7-1-4-1~2
2 神経細胞の興奮と伝導、シナプス伝達の調節機構について説明できる。
代表的な神経伝達物質を挙げ、生理活性および作用機構について概説できる。
神経系、感覚器を介するホメオスタシスの調節機構の代表例を列挙し、概説できる。
神経による筋収縮の調節機構について説明できる。
C7-2-1-1~4
3 代表的な全身麻酔薬を挙げ、薬理作用、機序、適用、主な副作用について説明できる。 E2-1-3-1
4 代表的な催眠薬を挙げ、薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。 E2-1-3-1
5 代表的な統合失調症治療薬を挙げ、薬理作用、機序、適用、主な副作用について説明できる。 E2-1-3-4
6 代表的なうつ病・躁病治療薬を挙げ、薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。 E2-1-3-5
7 代表的な抗不安薬を挙げ、薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。 E2-1-3-6
8 代表的なてんかん治療薬、中枢性筋弛緩薬を挙げ、薬理作用、機序、適用、主な副作用について説明できる。 E2-1-3-7
9 代表的なパーキンソン病治療薬を挙げ、薬理作用、機序、適用、主な副作用について説明できる。 E2-1-3-9
10 代表的なアルツハイマー病治療薬を挙げ、薬理作用、機序、適用、主な副作用について説明できる。 E2-1-3-10
11 脳血管疾患(脳内出血、脳梗塞(脳血栓、脳塞栓、一過性脳虚血)、くも膜下出血)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)を説明できる。 E2-1-3-8
12 麻薬性鎮痛薬、非麻薬性鎮痛薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)を説明できる。 E2-1-3-2
13 中枢興奮薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)を説明できる。 E2-1-3-3
14 片頭痛について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)について説明できる。 E2-1-3-11
15 知覚神経に作用する代表的な薬物(局所麻酔薬など)を挙げ、薬理作用、機序、主な副作用を説明できる。 E2-1-2-1
16 運動神経系に作用する代表的な薬物を挙げ、薬理作用、機序、主な副作用を説明できる。 E2-1-2-2
17 神経系の疾患に用いられる代表的な薬物の基本構造と薬効(薬理・薬物動態)の関連を概説できる。 E2-1-4-1
18 進行性筋ジストロフィー、Guillain-Barré(ギラン・バレー)症候群、重症筋無力症(重複)について説明できる。 E2-1-2-4

授業内容

回数 担当 内容 対応(SBOs)
1 高木 中枢神経系作用薬1:中枢神経系の構成と機能 1、2
2 中枢神経系作用薬2:全身麻酔薬 3、17
3 中枢神経系作用薬3:催眠薬 4、17
4 中枢神経系作用薬4:統合失調症治療薬 5、17
5 中枢神経系作用薬5:抗うつ薬、抗そう薬、抗不安薬 6、7、17
6 中枢神経系作用薬6:抗てんかん薬、中枢性筋弛緩薬 8、17
7 中枢神経系作用薬7:パーキンソン病治療薬 9、17
8 林(秀) 中枢神経系作用薬8:アルツハイマー病治療薬 10、17
9 林(秀) 中枢神経系作用薬9:脳血管疾患治療薬 11、17
10 林(秀) 中枢神経系作用薬10:麻薬性・非麻薬性鎮痛薬 12、17
11 中枢神経系作用薬11:中枢興奮薬 13、17
12 中枢神経系作用薬12:片頭痛治療薬 14、17
13 体性神経系作用薬:局所麻酔薬、末梢性筋弛緩薬・その他 1、2、15、16、17、18

アクティブ・ラーニングの取り組み

◯各回に対応する補助プリントを配布し、講義しながら、空欄部分や補足部分を記入させるようにしている。
◯WebClassにおいて、講義の復習を演習形式で各自自習できるようにしている。

授業で行っている工夫(思考力・判断力・表現力の向上に向けた取り組み)

○毎回、講義の最初に進行予定範囲とキーワードを示し、何を学ぶか目標を明確にしている。
○機能形態学、生化学などで得た知識を可能な限り復習し、これら知識と病態、そして薬の効くプロセスを連動させて考え、応用力を養えるよう努めている。
○教科書等に未掲載の最新の作用機序や副作用情報、および新薬に関する情報は講義用補助プリントに随時反映させ、提供・解説している。

成績評価方法

<試験により評価する>
総括的評価
a) 知識: 定期試験の成績(100%)。 

教科書

薬系薬理学書(南江堂)

参考書

補助プリントを配布
グラフィカル 機能形態学(京都廣川書店)

オフィスアワー

高木 原則的にいつでも可 応用生化学教室 研究2号館5階508

所属教室

高木 応用生化学教室 研究2号館5階 508号
林(秀)応用生化学教室 研究2号棟5階 508号

準備学習(予習・復習等)

授業ごとに予習と復習を各々70分以上行うこと。講義用資料を予め配布しており、それに従って予習が行えるように配慮している。復習についてもテキストだけでなく、講義用資料およびWebClassにおいて講義の復習を演習形式で自習し、知識の到達レベルを確認させている。予習よりも復習に重点を置いた指導を行っている。

学生へのフィードバック

講義内で関連科目に関する質問を行い、解説をしてフィードバックする。
WebClassの演習に対してフィードバックを行なっている。

教員からの一言

備考

ナンバリングコード

RE2202

授業計画の見方・注意

①行動目標(内容)

…科目毎に設定された本学独自の行動目標が記載されている。

②行動目標(コアカリとの関連コード)

…本学の行動目標とモデル・コアカリキュラムとの関連をコード化して記載している。
 コードの具体的な内容は、画面右上の「コアカリとの関連コード一覧」をクリックすると確認することができる。

授業計画の見方・注意の見本シラバス

科目検索について

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