薬学部シラバス2024
医薬情報Ⅰ
Pharmaceutical Information Ⅰ
3年 前期 3年必修科目 1単位 | |
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片桐 文彦 倉田 香織 川口 崇(取り纏め) |
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学習目標(GIO)
薬物治療に必要な情報を医療チームおよび患者に提供したり、薬物投与設計を立案したり、臨床上の問題解決ができるようになるために、医薬品情報ならびに患者情報の収集・評価・加工などに関する基本的知識を修得し、それらを活用するための基本的事項を身につける。医薬品情報については、その収集・評価・加工・提供・管理に関する基本的事項を修得する。患者情報については、患者からの情報の収集、評価に必要な基本的事項を修得する。
行動目標(SBOs)
番号 | 内容 | コアカリとの関連コード |
---|---|---|
1 | 医薬品を使用したり取り扱う上で、必須の医薬品情報を列挙できる。 | E3-1-1-1 |
2 | 医薬品情報に関わっている職種を列挙し、その役割について概説できる。 | E3-1-1-2 |
3 | 医薬品(後発医薬品等を含む)の開発過程で行われる試験(非臨床試験、臨床試験、安定性試験等)と得られる医薬品情報について概説できる。 | E3-1-1-3 |
4 | 医薬品の市販後に行われる調査・試験と得られる医薬品情報について概説できる。 | E3-1-1-4 |
5 | 医薬品情報に関係する代表的な法律・制度(「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、GCP、GVP、GPSP、RMP など)とレギュラトリーサイエンスについて概説できる。 | E3-1-1-5 |
6 | 医薬品情報源の一次資料、二次資料、三次資料の分類について概説できる。 | E3-1-2-1 |
7 | 医薬品情報源として代表的な二次資料、三次資料を列挙し、それらの特徴について説明できる。 | E3-1-2-2 |
8 | 厚生労働省、医薬品医療機器総合機構、製薬企業などの発行する資料を列挙し、概説できる。 | E3-1-2-3 |
9 | 医薬品添付文書(医療用、一般用)の法的位置づけについて説明できる。 | E3-1-2-4 |
10 | 医薬品添付文書(医療用、一般用)の記載項目(警告、禁忌、効能・効果、用法・用量、使用上の注意など)を列挙し、それらの意味や記載すべき内容について説明できる。 | E3-1-2-5 |
11 | 医薬品インタビューフォームの位置づけと医薬品添付文書との違いについて説明できる。 | E3-1-2-6 |
12 | MEDLINE などの医学・薬学文献データベース検索におけるキーワード、シソーラスの重要性を理解し、検索できる。 | E3-1-3-2 |
13 | 医薬品情報の信頼性、科学的妥当性などを評価する際に必要な基本的項目を列挙できる。 | E3-1-3-3 |
14 | 医薬品情報をニーズに合わせて加工・提供し管理する際の方法と注意点(知的所有権、守秘義務など)について説明できる。 | E3-1-3-5 |
15 | 病院や薬局において医薬品を採用・選択する際に検討すべき項目を列挙し、その意義を説明できる。 | E3-1-7-1 |
16 | 薬物治療に必要な患者基本情報を列挙できる。 | E3-2-1-1 |
17 | 患者情報源の種類を列挙し、それぞれの違いを説明できる。 | E3-2-1-2 |
18 | 問題志向型システム(POS)を説明できる。 | E3-2-2-1 |
19 | SOAP 形式などの患者情報の記録方法について説明できる。 | E3-2-2-2 |
20 | 医薬品の効果や副作用を評価するために必要な患者情報について概説できる。 | E3-2-2-3 |
21 | 患者情報の取扱いにおける守秘義務と管理の重要性を説明できる。 | E3-2-2-4 |
授業内容
回数 | 担当 | 内容 | 対応(SBOs) |
---|---|---|---|
1 | 片桐 | 医薬情報概論 | 1、15 |
2 | 〃 | 医薬品の開発過程で得られる情報 | 3 |
3 | 〃 | 医薬品の市販後に得られる情報と、 医薬品情報に関係する代表的な法律・制度、 医薬品情報に関わる職種 |
2、4、5 |
4 | 〃 | 医薬品情報の情報源とその見方(1) | 6~11 |
5 | 〃 | 医薬品情報の情報源とその見方(2) | 6~11 |
6 | 〃 | 医薬品情報の情報源とその見方(3) | 6~11 |
7 | 〃 | 医薬品情報の情報源とその見方(4) | 6~11 |
8 | 〃 | 医薬品情報の情報源とその見方(5) | 6~11 |
9 | 〃 | 患者情報(1) | 16、17 |
10 | 〃 | 患者情報(2) | 18~21 |
11 | 倉田 | 医薬品情報データベースの活用 | 12 |
12 | 〃 | 医薬品情報の収集、評価 | 13 |
13 | 〃 | 医薬品情報の加工、提供 | 14 |
アクティブ・ラーニングの取り組み
適宜補助資料を使用し、講義の進行とともにポイントを記入させる。
授業で行っている工夫(思考力・判断力・表現力の向上に向けた取り組み)
各回において修得すべきSBOを提示し目標を明確にしている。
講義では、教科書のみならず必要に応じて補足資料を使用し、理解を得やすくしている。
重要なポイントは強調し、教科書等への書き込みを薦めている。
成績評価方法
<試験により評価する>
1) 形成的評価
a) 知識: 課題、演習問題を行う。
2) 総括的評価
a) 知識: 定期試験により評価する(100%)。
教科書
理論医薬品情報学 第2版(山田安彦、高柳理早 編著) 京都廣川書店 2023年(978-4-910844-13-8)
参考書
特に指定しない
オフィスアワー
原則いつでも可。
但し、メールによる事前予約が必要。
所属教室
片桐 文彦 臨床薬効解析学教室 研究4号館5階4512
倉田 香織 情報教育研究センター DR棟4階D404
準備学習(予習・復習等)
講義を受ける前に講義予定の項目を確認し、教科書の該当範囲を読んでから講義に臨む。
教科書や配布資料等を活用し、講義後の復習を必ず行う。
学生へのフィードバック
課題や演習問題の解説を通じてフィードバックする。
教員からの一言
適切な薬物治療を行うためには、医薬品情報と患者情報を統合して検討し、薬学的な観点で評価することが不可欠です。本講義では、これらを理解し実践するための基本的事項を学びます。
備考
実務家教員担当科目
ナンバリングコード
RE3106