薬学部シラバス2024

健康・環境実習 衛生化学・公衆衛生学実習
Laboratory Course in Health and Environment

 3年 後期 実習科目 1.5単位
藤原 泰之 篠田 陽 高橋 勉 山城 海渡 
早川 磨紀男 藤野 智史 大嶋 利之 高橋 晴香
安藤 堅

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学習目標(GIO)

人とその集団の健康の保持・増進に貢献できるようになるために、栄養と健康に係わる食品の安全性、及び生活環境を取り囲む汚染物質や公害を引き起こす現象等について理解し、もってこれらに関する基本的知識、技能、態度を習得する。

行動目標(SBOs)

番号 内容 コアカリとの関連コード
1 油脂が変敗する機構を説明し、油脂の変質試験を実施できる。(知識・技能) D1-3-2-2
2 食品中のタンパク質の栄養的な価値(栄養価)を説明し、セミミクロケルダール法によるタンパク質含有量の測定を実施できる。 D1-3-1-3
3 プロビタミンA(β-カロテン)の役割を説明し、食品中に含まれるβ-カロテンを定量できる。 D1-3-1-1
4 ビタミンB1 の役割を説明し、蛍光光度法を用いてビタミンB1 を定量できる。 D1-3-1-1
5 食生活や喫煙などの生活習慣と疾病の関わりについて討議する。(態度) D1-2-3-3
6 室内環境を評価するための代表的な指標を列挙し、測定できる。(知識・技能) D2-2-5-1
7 主な大気汚染物質を測定できる。(技能) D2-2-4-2
8 水道水の水質基準の主な項目を列挙し、測定できる。(知識・技能) D2-2-3-3
9 下水処理および排水処理の主な方法について説明できる。 D2-2-3-4
10 水質汚濁の主な指標を列挙し、測定できる。(知識・技能) D2-2-3-5
11 電離放射線を列挙し、生体への影響を説明できる。 D2-1-4-1
12 代表的な放射性核種(天然、人工)と生体との相互作用を説明できる。 D2-1-4-2
13 人が生態系の一員であることをふまえて環境問題を討議する。(態度) D2-2-1-5
14 リスク要因の評価として、オッズ比、相対危険度、寄与危険度および信頼区間について説明し、計算できる。(知識・技能) D1-1-3-4
15 実験に使用した廃液・廃棄物を適切に処理する。(態度・技能) F-2-6-11,13
16 適切な保護具を付けて実験を行う。(態度・技能) F-2-6-11,13
17 周囲の安全に配慮して実験を行う。(態度・技能) F-2-6-11

授業内容

回数 担当 内容 対応(SBOs)
1 衛生化学教室,薬学基礎実習教育センター 脂質試験 1、15~17
2 窒素化合物(タンパク質)試験 2、15~17
3 β-カロテンの試験 3、5、15~17
4 ビタミンB1 の試験 4、5、15~17
5 公衆衛生学教室,薬学基礎実習教育センター 室内環境:室内空気試験 6、13、15~17
6 大気環境:大気汚染物質試験、環境放射線試験 7、11~17
7 水環境:飲料水試験 8、13、15~17
8 水環境:水質汚濁試験、下水処理 9、10、13、15~17
9 衛生化学教室,公衆衛生学教室,薬学基礎実習教育センター 実習試験 1~14

アクティブ・ラーニングの取り組み

・実習レポートは、実習項目が終了する度に提出させ、各自の理解度を確認し、必要に応じて個別の指導を行う。
・実験項目を終了する度に振り返り講義を行い、知識の定着に努めている。
・実験方法の原理や実験結果の解釈について、学生を指名することにより確認している。
・実験項目毎に学生に口頭質問することで、実習の習熟度を確認しつつ指導している。
・実習時間中に、実習内容に関連した課題を与えグループ討議させることにより、栄養と健康、生活環境と健康に関する問題に対する意識の向上に努めている。

授業で行っている工夫(思考力・判断力・表現力の向上に向けた取り組み)

・食品衛生学の実習では、学生が用いる食材を選択し、環境衛生学の実習では、学生が大学敷地内の様々な所でサンプルを採取することにより、実験データに興味を持ってもらうとともに、得られる実験結果が異なるようにすることで、それに責任を持たせるようにしている。
・実験書の中に、実験項目ごとに実験結果を記録するためのページが印刷されており、実験書に実験記録ノートとしての役割を持たせることで、実習の復習教材として活用しやすくしている。
・実験書に国家試験衛生薬学分野の過去問題を掲載しており、衛生薬学関連の講義(「栄養と食品機能」、「食品の安全性と管理」、「健康保持と疾病予防」、「生活環境と健康」など)と連携して取り組めるようにしている。

成績評価方法

<試験、レポート・課題により評価する>
1)形成的評価
a)知識:実習項目毎に、個別あるいはグループ毎に口頭試問を兼ねた面談を行い、フィードバックする。
b)技能:実習時間に、実験手技について、こまめにフィードバックする。
c)態度:実習期間中を通じて観察を行い、その場でフィードバックする。
d)パフォーマンス:実験結果の報告をさせ、質疑応答を通じて発表能力をフィードバックする。
2)総括的評価:実習試験(50%)、態度と実習レポート(技能)(50%)を総合的に評価する。
a)知識:実習レポート、実習試験から総合的に評価する。ただし、実習試験は得点率55%以上で合とする。
b)技能:実習期間中の形成的評価におけるフィードバックで改善されれば合とする。
c)態度:繰り返しの形成的評価で改善が認められれば合とするが、総合評価に含める。
d)パフォーマンス:実習レポートを提出させ、結果・考察の表現力について評価する。

教科書

健康・環境実習 実験書(東京薬科大学編)
必携・衛生試験法第3版、日本薬学会編(金原出版)2021年、ISBN978-4-307-47050-6

参考書

衛生試験法・注解2020、日本薬学会編(金原出版)2020年、ISBN978-4-307-47049-0
第十八改正日本薬局方(厚労省HP)
第9版食品添加物公定書(日本食品添加物協会)2018年
日本食品標準成分表2020年版(八訂)、文科省編(蔦友印刷)2021年、ISBN978-4-904225-28-8
衛生薬学 ―健康の維持と増進をめざして― 第1版、早川磨紀男・藤原泰之・山折大編(京都廣川書店)2023年、ISBN978-4-910844-09-1

オフィスアワー

原則的にいつでも可であるが、事前に予約することが望ましい。

所属教室

藤原 泰之 公衆衛生学教室 研究1号館4階403
篠田 陽  公衆衛生学教室 研究1号館4階403
高橋 勉  公衆衛生学教室 研究1号館4階403
山城 海渡 公衆衛生学教室 研究1号館4階403
早川 磨紀男 衛生化学教室 研究1号館4階401
藤野 智史 衛生化学教室 研究1号館4階401
大嶋 利之 衛生化学教室 研究1号館4階401
高橋 晴香 衛生化学教室 研究1号館4階401
安藤 堅  薬学基礎実習教育センター 教育2号館3階 2309教員室

準備学習(予習・復習等)

復習に重点を置いた指導を行う。実習中は、理解すべき項目を教員が指示する。加えて実習中のSGDおよび口頭試問にて不明瞭な点を各自が復習する。実習終了後の講義時間を設けており、学習すべき要点を再度指示する。同時に学生はその理解度を確認し、学習を進める。
実習項目ごとに、実験書および関連の教科書等を用いて予習を1時間行うこと。さらに、実習を行ったその日のうちに、1時間以上を目安に、結果のまとめ、考察をするなど、復習を必ず行うこと。

学生へのフィードバック

・実習期間中を通じて実習態度や実験手技を観察し、こまめにフィードバックする。
・実習項目毎に、個別あるいはグループ毎に口頭試問を行い、実習内容の理解度をフィードバックする。
・実習項目毎に、個別あるいはグループ毎に実験結果を報告させ、質疑応答を通じて発表能力をフィードバックする。

教員からの一言

実習のスケジュールを確認して、該当する実験書の範囲を予習して実習に臨んでください。また、実習で行ったことを、関連する授業の教科書やプリントで必ず復習してください。

備考

D衛生薬学
D1 健康、(3) 栄養と健康
D2 環境、(1) 化学物質・放射線の生体への影響、(2) 生活環境と健康

ナンバリングコード

RG3201

授業計画の見方・注意

①行動目標(内容)

…科目毎に設定された本学独自の行動目標が記載されている。

②行動目標(コアカリとの関連コード)

…本学の行動目標とモデル・コアカリキュラムとの関連をコード化して記載している。
 コードの具体的な内容は、画面右上の「コアカリとの関連コード一覧」をクリックすると確認することができる。

授業計画の見方・注意の見本シラバス

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