薬学部シラバス2024

医療系実習Ⅱ 病態生理学・薬物安全性学実習
Laboratory Course in Fundamental Pharmacy Ⅱ : Laboratory Course in Pathophysiology and Drug Safety

 3年 後期 実習科目 1.5単位
降幡 知巳 長谷川 弘、藤田 恭子
山折 大、小倉 健一郎、西山 貴仁、大沼 友和
今田 啓介

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学習目標(GIO)

医療チームの一員として活躍出来る薬剤師として必要な病態生理学ならびに薬物や化学物質の毒性・安全性に関する知識・技能・態度を修得する。本実習においては、間接法による血圧測定を修得し、自分自身の尿を用いて腎臓による体液調節の機構および試験紙による尿一般検査について学ぶ。次いで、薬物代謝酵素の誘導、阻害および代謝的活性化機構を薬物代謝実験ならびに突然変異原性試験を通じて学ぶ。 さらには薬毒物分析法についても学ぶ。

行動目標(SBOs)

番号 内容 コアカリとの関連コード
1 血圧の調節機構について説明できる。[知識] C7-2-5-1
2 高血圧について概説できる。[知識] E1-2-1-1 E2-3-1-4
3 間接法による血圧測定ができる。[技能] F-3-1-3~4
4 試験紙法による尿の一般検査の項目を列挙できる。[知識] E1-2-2-1
5 試験紙法による尿の一般検査の測定原理を説明できる。[知識] E1-2-2-1
6 試験紙法により尿の一般検査項目を測定できる。[技能] E1-2-2-1 F-3-1-3~4
7 尿検査の異常から推測される疾病を挙げることができる。[知識] E1-2-2-1
8 腎の役割について説明できる。[知識] C7-2-7-1~2
9 腎クリアランスについて説明できる。[知識] E4-1-5-2
10 糸球体ろ過量について説明できる。[知識] E4-1-5-2
11 体液の調節機構について説明できる。[知識] C7-2-7-1
12 尿の生成機構、尿量の調節機構について説明できる。[知識] C7-2-7-2
13 Jaffe法により尿中クレアチニンを測定できる。[技能] E4-1-5-2 F-3-1-3~4
14 糸球体ろ過量を計算できる。[技能] E4-1-5-2 F-3-1-3~4
15 薬物代謝酵素が関わる代謝、代謝的活性化について概説できる。[知識] D2-1-3-1 E4-1-4-1,3
16 薬物代謝酵素の誘導および阻害機構を概説し、酵素活性測定により薬物相互作用の有無を判定できる。[知識・技能] E4-1-4-5
17 医薬品の安全性試験に用いられる変異原性試験(Ames試験)の原理を説明し、実施できる。[知識・技能] D2-1-3-2
18 代表的な中毒原因物質(乱用薬物を含む)のスクリーニング法を列挙し、解説できる。[知識] D2-1-1-7
19 薬物中毒における生体試料の取扱いについて説明できる。[知識] C2-6-1-1 Y-4-3-2
20 代表的な中毒原因物質を分析できる。[技能] D2-1-1-7 E3-1-3-1 Y-4-3-3
21 化学物質の中毒量、作用器官、中毒症状、救急処置法、解毒法を概説できる。[知識] D2-1-1-6 Y-4-3-1
22 安全性に配慮し薬品を取り扱うとともに、廃棄物を適切に廃棄、処理する。[技能・態度] F-2-6-11,13
23 適切な保護具を付けて実験を行う。[技能・態度] F-2-6-11

授業内容

回数 担当 内容 対応(SBOs)
1 病態生理学教室 実習項目内容説明 1〜14
2    〃 血圧測定、尿の一般検査(試験紙法) 1~7、22
3    〃 腎機能と体液調節(水、食塩水の負荷、採尿) 8~12、22
4    〃 腎機能と体液調節(尿浸透圧および尿クレアチニンの測定) 8~14、19、22、23
5 薬物代謝分子毒性学教室 突然変異誘発試験(Ames試験) 17、22、23
6    〃 薬物代謝実験(薬物代謝酵素の誘導および抑制) 15、16、22、23
7    〃 薬物代謝実験(薬物代謝酵素の活性阻害) 15、16、22、23
8    〃 薬毒物分析法(第二属不揮発性毒物) 18~23
9 病態生理学教室、薬物代謝分子毒性学教室 実習試験 1~21

アクティブ・ラーニングの取り組み

・レポートを各実習項目ごとに提出させている。
・グループ毎に実習結果を討議する時間を設けている。

授業で行っている工夫(思考力・判断力・表現力の向上に向けた取り組み)

・実習専用の実験書を作成し、目的、操作方法等を明確にし、予習に役立てるようにしている。また、補助資料をプリントあるいはWebClassにより配布している。
・実習がスムーズかつ安全に行えるよう、操作の前には必ずデモンストレーションを行っている。
・各実習項目の終了後に個別あるいはグループ面談を行い、実習項目の理解力の向上に努めている。

成績評価方法

病態生理学・薬物安全性学実習では、実習中に教員が巡回し、実習の指導・観察・評価を行う。
1) 形成的評価
a) 知識:実習時間中あるいは終了時にグループ毎に口頭試問を行い、フィードバックする。
b) 技能:実習時間中に、実験手技を観察し、こまめにフィードバックする。
c) 態度:実習期間中を通じて観察し、実習態度不良者については、フィードバックを行い改善を促している。
d) パフォーマンス:実習を通じて自身のパフォーマンスをルーブリック評価表により自己評価させる。
2) 総括的評価
a) 知識:実習試験と実習レポートにて評価する。なお、実習試験成績不良者については再試験を実施するが、その際 別途レポート提出を課す。
b) 技能:実習期間中の観察と実験結果により総合的に判断する。
c) 態度:実習期間を通じて観察により総合的に判断する。
成績は、実習試験(50%)、実習レポート(26%)、技能・態度(24%)により総合的に評価する。

教科書

薬学実験書(東京薬科大学編)

参考書

薬学生のための新臨床医学 第2版 (市田、細山田編  廣川書店)
疾病と病態生理 第3版 (豊島監修、橋本、佐藤、市田、辻編、南江堂)
治療薬マニュアル (医学書院)
今日の治療薬 (南江堂)
衛生薬学-健康の維持と増進をめざして-(早川・藤原・山折編 京都廣川書店)
裁判化学 第2版(吉村英敏編 南山堂)
薬毒物試験法と注解2017(日本薬学会編 東京化学同人)

オフィスアワー

病態生理学教室:原則的にいつでも可であるが、事前に予約することが望ましい。
薬物代謝分子毒性学教室:原則的にいつでも可であるが、事前に予約することが望ましい 。
薬学基礎実習教育センター: 原則的にいつでも可であるが、事前に予約することが望ましい。

所属教室

長谷川 弘    病態生理学教室      研究4号館4階
藤田 恭子    病態生理学教室      研究4号館4階
山折  大    薬物代謝分子毒性学教室  研究2号館4階
小倉 健一郎   薬物代謝分子毒性学教室  研究2号館4階
西山 貴仁    薬物代謝分子毒性学教室  研究2号館4階
大沼 友和    薬物代謝分子毒性学教室  研究2号館4階
今田 啓介    薬学基礎実習教育センター 教育1号館3階

準備学習(予習・復習等)

実習は複雑な操作法が伴います。必ず前日までに実習書を読んで手順を予習して実習に臨んで下さい。また、実習で行ったことを、関連する授業の教科書や講義用プリントで必ず復習して下さい。

学生へのフィードバック

病態生理学・薬物安全性学実習では、実習中に教員が巡回し、実習の指導・観察を行い、実験手技や態度など常にフィードバックを行う。また、実験結果についても個別または全体に対して解説や補足などを行う。

教員からの一言

備考

実務家教員担当科目

ナンバリングコード

RG3203

授業計画の見方・注意

①行動目標(内容)

…科目毎に設定された本学独自の行動目標が記載されている。

②行動目標(コアカリとの関連コード)

…本学の行動目標とモデル・コアカリキュラムとの関連をコード化して記載している。
 コードの具体的な内容は、画面右上の「コアカリとの関連コード一覧」をクリックすると確認することができる。

授業計画の見方・注意の見本シラバス

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