薬学部シラバス2024

プライマリケアⅡ
Primary Care Ⅱ

 5年 後期 (選択)専門科目Ⅱ 1単位
杉本 修康(株式会社わかば 代表取締役社長 MBA)
下枝 貞彦、杉浦 宗敏、平田 尚人、畔蒜 祐一郎

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学習目標(GIO)

 超高齢者会を迎えようとしている日本において、医療費の削減と健康寿命の延伸は喫緊の課題である。地域での保健・医療・福祉に積極的に貢献するためには、在宅医療、地域保健、福祉、プライマリケア、セルフメディケーションの仕組みと意義を理解するとともに、これらの活動に薬剤師が参加することで、地域住民の健康の回復、維持、向上につながることの重要性が認識されている。
 そこで本講義では、受講者が将来、適切な薬物治療および地域の保健・医療に貢献できるようになるために、要指導医薬品・一般用医薬品およびセルフメディケーションに関する基本的知識を修得する。併せて、薬物治療実施に必要な情報を自ら収集するための基本的事項を修得することで、地域の保健、医療、福祉に関する現状と課題を認識するとともに、その質を向上させるための保険薬局及び薬剤師の役割とその意義を理解する。

行動目標(SBOs)

番号 内容 コアカリとの関連コード
1 現在の医療システムの中でのプライマリケア、セルフメディケーションの重要性を討議する。(態度) F-5-3-1
2 患者・生活者、他の職種との対話を通じて相手の心理、立場、環境を理解し、信頼関係を構築するために役立つ能力について説明できる。 A-3-1-1~9
3 低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児、妊婦・授乳婦、高齢者における薬物動態と、薬物治療で注意すべき点や、応対、服薬指導において、配慮すべき事項を具体的に列挙できる。 E3-3-2-1~2 F-2-4-2
4 災害時における地域の医薬品供給体制・医療救護体制病院・薬局と薬剤師の役割について説明できる。 F-5-4-2~3
5 災害時の薬局・薬剤師の役割について説明できる。 B-4-1-5
6 主な養生法(運動・食事療法、サプリメント、保健機能食品を含む)とその健康の保持・促進における意義を説明できる。 E2-9-6-1
7 薬物乱用防止、自殺防止における薬剤師の役割について説明できる。 A-1-2-7
8 在宅医療および居宅介護における薬局と薬剤師の役割について説明できる。 B-4-2-2
9 在宅医療・介護に関する薬剤師の管理業務(訪問薬剤管理指導業務、居宅療養管理指導業務)を説明できる。 F-5-1-4
10 地域における疾病予防、健康維持増進、セルフメディケーションのために薬剤師が果たす役割を概説できる。 E2-9-1-1
11 セルフメディケーションに用いる要指導医薬品・一般用医薬品等に含まれる成分・作用・副作用を列挙できる E2-9-5-1
12 地域における介護サービスや介護支援専門員等の活動と薬剤師との関わりを説明できる。 F-5-1-5
13 地域の保健、医療、福祉について、現状と課題を認識するとともに、その質を向上させるための薬局及び薬剤師の役割とその意義を説明できる。 B-4-1-1~6 B-4-2-1~5
14 保健、医療、福祉、介護における多職種連携協働およびチーム医療の意義について説明できる。 A-4-1-1
15 地域における医療機関と薬局薬剤師の連携の具体例を説明できる。 F-4-2-3

授業内容

回数 担当 内容 対応(SBOs)
1 杉本 プライマリ・ケアと薬剤師 1
2 プライマリ・ケアにおける服薬指導・支援
良好な薬剤師ー患者関係
2
3 在宅ケア 8,9,12
4 杉浦 薬剤師が関わる生活習慣指導① 6
5 薬剤師が関わる生活習慣指導② 6
6 薬剤師によるメンタルヘルスケア 7
7 下枝 プライマリ・ケアにおけるセルフメディケーション 3
8 プライマリ・ケアにおける服薬指導・支援① 10
9 プライマリ・ケアにおける服薬指導・支援② 11
10 平田 薬剤師の視点で行うトリアージとアクション、フィジカルアセスメント、災害時の薬剤師活動① 4
11 薬剤師の視点で行うトリアージとアクション、フィジカルアセスメント、災害時の薬剤師活動② 5
12 薬剤師の視点で行うトリアージとアクション、フィジカルアセスメント、災害時の薬剤師活動③ 5
13 畔蒜 これからの地域連携・チーム医療① 13
14 これからの地域連携・チーム医療② 14
15 地域活動 15

アクティブ・ラーニングの取り組み

 各回に補助プリントを配布し、講義を進行しながら、空欄部分を記入させるようにしている。さらに、各回に学生を指名して実例などを交え、教科書の記載内容に対するポイント、薬学的アプローチについて意見を述べさせている。

授業で行っている工夫(思考力・判断力・表現力の向上に向けた取り組み)

 教科書をベースに、担当教員自らの臨床経験も加味しながら、どのように薬学的視点からプライマリケア領域にアプローチを加えていくべきなのか臨場感を持ってて学生に伝えるための工夫をしている。

成績評価方法

<試験、レポート・課題により評価する>
総括的評価
知識:毎回の授業内試験(レポート)の結果に基づいて評価する(100%)。必要に応じて追再試験を1回実施する。 但し、受講態度によっては受験資格を失うことがある

教科書

 講義資料はWebClassより各自で印刷し、講義時に持参すること。なお講義資料がある場合は、原則として講義前日の18時を目途にWebClass上で公開される。

参考書

日本プライマリ・ケア連合学会薬剤師研修ハンドブック 基礎編(南山堂)
日本プライマリ・ケア連合学会 基本研修ハンドブック 改定3版(南山堂)

オフィスアワー

杉本 修康:講義日の全講義終了後であれば対応可。それ以外の日にはメールによる予約が原則必要。希望者は、下枝貞彦(shimoeda@toyaku.ac.jp)に、その旨をメールにて連絡すること。
下枝 貞彦:火曜日の終日と水曜日の午前以外はいつでも可。但し、事前にメール(shimoeda@toyaku.ac.jp)による予約が必要。 
杉浦 宗敏:いつでも可。但し、あらかじめ予約が必要。
平田 尚人:水曜日以外はいつでも可。ただし、事前にメールでの連絡が必要。
畔蒜 祐一郎:木曜日以外はいつでも可。但し、メールによる予約が必要。

所属教室

下枝 貞彦 臨床薬剤学教室 教授 医療棟2階 M207号室
杉浦 宗敏 医薬品安全管理学教室 教授 医療薬学研究棟3階 M304号室
平田 尚人 臨床薬剤学教室 准教授 医療薬学研究棟2階 M206号室
畔蒜 祐一郎 臨床薬剤学教室 助教 医療薬学研究棟2階 M206号室

準備学習(予習・復習等)

 70分の授業ごとに予習と復習を各々70分以上行うこと。授業を受ける前に講義予定項目のSBOを確認し,テキスト(プリント)の該当範囲を読んでから講義に臨むこと。また講義の後は必ず復習し、判らないことはそのまま放置せずに、参考書等で調べ理解を深める必要がある。自分で調べることがとても重要であるが、それでも理解できなければ、オフィスアワーや次回の講義時に教員に質問すること。
 なお、講義で用いる資料については原則として講義前日の18時までに WebClassにアップするので、受講者各自で印刷し資料に目を通してから講義に臨むこと。

学生へのフィードバック

 各講義の終了時に、その日に行った講義内容のポイントを講義中に用いた資料を振り返りながら復習する。また、講義開始時においても前回の講義内容を冒頭で復習して、その日の講義につなげる工夫をしていく。
 さらに定期試験の模範解答を提示し、学生自ら理解不足であった箇所を振り返ることができるようにする。

教員からの一言

備考

実務家教員担当科目

ナンバリングコード

EH5202

授業計画の見方・注意

①行動目標(内容)

…科目毎に設定された本学独自の行動目標が記載されている。

②行動目標(コアカリとの関連コード)

…本学の行動目標とモデル・コアカリキュラムとの関連をコード化して記載している。
 コードの具体的な内容は、画面右上の「コアカリとの関連コード一覧」をクリックすると確認することができる。

授業計画の見方・注意の見本シラバス

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