薬学部シラバス2024
医療薬物薬学特論Ⅰ 創薬概論
Topics in Clinical Applied Pharmacy Ⅰ
4年 前期 4年必修科目 1単位 | |
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石原 比呂之 櫻井 浩子 高木 教夫 田野中 浩一 益山 光一 松本 隆司 三浦 剛 宮岡 宏明 柳田 顕郎 吉川 大和 林 秀樹 平島 真一 |
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学習目標(GIO)
広範な研究領域を包含し、急速な進展を遂げている創薬科学について医療薬物薬学科所属教室が分担して解説する。授業担当者のこれまでの研究や周辺領域の話題、自身の研究が関連する創薬科学の最新情報などを取り上げ、研究の面白さを盛り込んで種々の創薬領域について紹介する。この授業で創薬科学に触れることにより、将来創薬方面に進むにあたっては多様な研究・技術の領域があることを理解し、また医療方面に進むにあたっては臨床におけるニーズを創薬現場に的確に情報発信できる知識の習得を目指している。さらに、5年次には実務実習が必修科目であり、医療現場で患者に接しながら薬について学ぶなかで、医療現場からの創薬へのニーズについて理解できることを目標としている。
講義を通して、問題意識の提示・解決法について、プレゼンテーション、レポート提出などを通して習得させる。
行動目標(SBOs)
番号 | 内容 | コアカリとの関連コード |
---|---|---|
1 | 海洋生物由来の医薬品を概説できる。 | A-5-1-1 A-5-3-1 C5-2-4-1~3 |
2 | 創薬における有機合成の役割を概説できる。 | A-5-1-1 A-5-3-1 C4-3-3-1~3 |
3 | 創薬におけるメディシナルおよびプロセスケミストリーの役割を概説できる。 | A-5-1-1 A-5-3-1 C4-1-1-1~2 C4-2-4-1~2 |
4 | 創薬における規制の役割及び創薬に関するニーズへの対応を概説できる。 | A-5-1-1 A-5-3-1 B-2-2-1~11 |
5 | 新生児医療における未承認薬の現状、薬剤師の役割について概説できる。 | A-2-1-1~3 A-2-4-1~2 A-5-1-1 A-5-3-1 |
6 | 遺伝子機能に基づく創薬について概説できる。 | A-5-1-1 A-5-3-1 E2-8-1-1~3 |
7 | 創薬における分析化学の役割を概説できる。 | A-5-1-1 A-5-3-1 C2-6-2-1~5 |
8 | 抗体医薬品の創製について概説できる。 | A-5-1-1 A-5-3-1 E2-8-1-1~3 |
9 | 創薬における薬理評価の役割を概説できる。 | A-2-3-1~3 A-5-1-1 A-5-3-1 |
10 | 新薬創製における薬剤学、製剤設計学の役割を概説できる。 | A-5-1-1 A-5-3-1 E5-2-1-1~6 |
11 | タンパク・ペプチド性医薬の創製について概説できる。 | A-5-1-1 A-5-3-1 E2-8-1-1~2 |
授業内容
回数 | 担当 | 内容 | 対応(SBOs) |
---|---|---|---|
1 | 学科長 | 創薬概論ガイダンス | |
2 | 宮岡 | 海洋生物からの医薬品の開発 | 1 |
3 | 松本 | 有機合成化学と創薬 | 2 |
4 | 高木 | ゲノムとゲノム創薬の薬理評価 | 6 |
5 | 平島 | 医薬品の創製と開発のプロセス(1) | 3 |
6 | 益山 | 医薬品開発に関する規制とその対応の現状 | 4 |
7 | 櫻井 | 新生児医療と医薬品 | 5 |
8 | 林(秀) | 抗体医薬品の開発研究について | 8 |
9 | 柳田 | 創薬を支える分析科学の最前線 | 7 |
10 | 三浦 | 医薬品の創製と開発のプロセス(2) | 3 |
11 | 田野中 | 循環薬理学系の評価について | 9 |
12 | 石原 | 新規医薬品創製におけるDDS製剤研究の役割 | 10 |
13 | 吉川 | タンパク・ペプチド性医薬について | 11 |
アクティブ・ラーニングの取り組み
講義の後に各自の発展学習を求める。所属する卒論教室での課題研究の発展および自己の進路について考える機会を提供している。
授業で行っている工夫(思考力・判断力・表現力の向上に向けた取り組み)
本講義は医療薬物薬学科独自のカリキュラムであり、医療および薬学の進歩発展に寄与するため、各教員がもつ高度で、かつ最新の研究内容とその背景を概説することによって時代に即応した医療人教育を推し進めるよう努力している。また、学生と講師陣との総合討論の場を設け、本学科教員が創薬研究を通じて時代に即応した医療人教育を推し進めていることを学生に理解してもらい、なおかつ医療の中での創薬について幅広くその考えを共有し、学生の知識・技能・態度に価値ある変化を生み出せるよう努力している。
成績評価方法
<レポート・課題により評価する>
形成的評価
知識: 講義内に学生に質問し、その反応を見てフィードバックする。担当者の判断で、理解度が十分でないと思われる場合は、講義形式の解説も実施される。
総括的評価
知識: 演習課題の提出等で評価する(100%)。
教科書
特に指定しない。
参考書
講義担当者による資料配布等あり。
オフィスアワー
原則いつでも可(三浦または講義担当者に事前に連絡)。
所属教室
石原 比呂之(創剤科学教室)
櫻井 浩子 (生命・医療倫理学研究室)
高木 教夫 (応用生化学教室)
田野中 浩一(分子細胞病態薬理学教室)
益山 光一 (薬事関係法規研究室)
松本 隆司 (薬品製造学教室)
三浦 剛 (薬化学教室)
宮岡 宏明 (生物分子有機化学講座)
柳田 顕郎 (生体分析化学教室)
吉川 大和 (病態生化学教室)
林 秀樹 (応用生化学教室)
平島 真一 (薬化学教室)
準備学習(予習・復習等)
講義の内容の一部は5年次の実務実習での先端医療に関する内容を含むので、各自の復習を要求する。復習を進めるために、講義で講義用資料などを提供する、あるいは講義の時に復習すべき内容を提示するという対応を取る。なお、講義に関する予習は要求しない。
学生へのフィードバック
講義の最後に総合討論会が開催され、そこで講義に関するフィードバックが行われる。その他に、発展学習の中で不明な点が生じた場合には、講義担当者への質問という形でのフィードバックを行う。
教員からの一言
備考
本講義は医療薬物薬学科独自のカリキュラムであり、モデル・コアカリキュラムを基本とした画一的教育の範疇を超越したオリジナル性の高いものである。本講義は学生自身の独自性や将来構想を築くための広範な情報・知識を、担当講師の幅広い経験と知識を中心に提供するものである。
ナンバリングコード
RG4102