薬学部シラバス2024
医療薬物薬学演習Ⅱ 医薬品創製と基礎(生物系・医療薬学系)
Seminar in Clinical Applied Pharmacy Ⅱ
4年 前期 4年必修科目 1単位 | |
---|---|
田野中 浩一、高木 教夫、石原 比呂之、吉川 大和、櫻井 浩子、林 秀樹、丸ノ内 徹郎、山田 雄二、濱野 展人 |
すべて開く
すべて閉じる
学習目標(GIO)
独創的な新しい医薬品を創製するには、ゲノム科学をはじめ、分子生物学、有機合成化学、薬理学、毒性学、薬物動態学、製剤学、情報科学など、有機化学、物理化学、生物化学分野にわたる幅広いサイエンスに関する知識の習得と実践的応用が必要である。本演習では、生物系薬学、医療系薬学の基礎をしっかりと築き上げ、医薬品創製に関する知識と態度を習得する。具体的にはそれぞれの分野での演習課題を提示し、それについて調査、まとめを行って発表する。
行動目標(SBOs)
番号 | 内容 | コアカリとの関連コード |
---|---|---|
1 | 心臓および血管の構造・生理機能、細胞内情報伝達を含めた心機能および代表的な循環器疾患の病態を説明できる。 | C7-1-7-1~2 E3-3-3-3 |
2 | 循環器疾患の代表的な治療薬を挙げ、その薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。 | E2-3-1-4 E3-3-3-3 |
3 | 細胞の構造、機能および組織構築について説明できる。 | C6-1-1-1~2 C6-1-2-1 |
4 | タンパク質、糖質および脂質の分子構造について説明できる。 | C6-2-1-1 C6-2-2-1~2 C6-2-3-1 C6-2-4-1 |
5 | 代表的なアミノ酸、タンパク質、糖質および脂質を列挙し、基本的性質を説明できる。 | C6-3-1-1 C6-3-2-1~2 |
6 | 遺伝、進化、発生、分化について説明できる。 | C7-1-1-1~3 C7-1-2-1~2 |
7 | 中枢神経系の構造、神経伝達物質とその受容体を含めた脳機能および代表的な中枢神経疾患の病態を説明できる。 | C7-1-4-1 C7-2-1-1~4 E2-1-3-1~14 |
8 | 中枢神経疾患・精神疾患の代表的な治療薬を挙げ、その薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。 | E2-1-3-1~14 E2-1-4-1 |
9 | 体内における糖質、アミノ酸、脂質の構造・機能、酵素の性質と役割について説明できる。 | C4-1-1-1 C6-3-1-1 |
10 | 糖質、脂質およびアミノ酸の代謝異常と病態発症との関連性について説明できる。 | C6-5-2-1~5 C6-5-3-1~2 C6-5-4-1~2 C6-5-5-1~3 |
11 | 核酸の構造、代謝について説明できる。 | C4-3-4-1 C6-2-5-1 |
12 | 遺伝子発現、生体の代謝の総合的調節ならびに情報伝達について説明できる。 | C6-4-1-1~2 C6-4-2-1~3 C6-4-6-1~2 |
13 | 診療と研究の区別について説明できる。 | A-2-1-1 A-2-2-1~2 A-2-4-1~2 |
14 | 被験者の自己決定権とインフォームドコンセントの意義について説明できる。 | A-2-3-3 |
15 | 臨床研究における被験者保護について説明できる。 | A-2-4-1~3 E3-1-4-2~3 |
16 | 物質の溶解に対して酸・塩基が果たす役割を説明できる。 | E5-1-1-1~5 E5-1-2-1~2 |
17 | 物質の溶解とその速度について説明できる。 | E5-1-3-1~4 |
18 | 溶液の束一的性質(浸透圧、沸点上昇、凝固点降下など)について説明できる。 | E5-1-4-1~3 |
授業内容
回数 | 担当 | 内容 | 対応(SBOs) |
---|---|---|---|
1~3 | 田野中・丸ノ内 | 生体の循環調節 循環器疾患 循環器疾患治療薬 |
1~2 |
4~6 | 吉川・山田(雄) | 細胞の構造・機能と創薬 タンパク質と創薬 発生・再生と創薬 |
3~6 |
7~9 | 高木・林(秀) | 脳機能・中枢神経疾患治療薬 生体成分の構造・機能 生体成分の代謝、遺伝子疾患 |
7~12 |
10~12 | 櫻井 | 診療と治験、被験者保護、インフォームドコンセント | 13~15 |
13~15 | 石原・濱野 | 薬物の物理化学的性質と溶解性 製剤設計と生物学的利用率 |
16~18 |
アクティブ・ラーニングの取り組み
各SBOについて、理解が不十分な箇所の調査を行う。調査結果の発表あるいは演習でのレポート作成を行い、担当者はその内容をチェックし、フィードバック等で対応する。
授業で行っている工夫(思考力・判断力・表現力の向上に向けた取り組み)
キーワードを示し、目標を明確にし、レポートの提出あるいはチェックテストを実施して進捗状況を確認している。
成績評価方法
<レポート・課題により評価する>
形成的評価
知識: 講義内に学生に質問し、その反応を見てフィードバックする。担当者の判断で、理解度が十分でないと思われる場合は、講義形式の解説も実施される。
総括的評価
知識: 課題(レポート等)の提出で評価する(100%)。
各教員の評価を総合して成績評価を行う。なお、出席不良者には単位を認定しない。
教科書
参考書
オフィスアワー
担当教員の学部講義・実習、大学院講義および学務での業務以外の時間帯で対応する。ただし、面談の予約を取ることとする。
所属教室
高木 教夫、林 秀樹(応用生化学教室 研究2号館5階)
田野中 浩一、丸ノ内 徹郎(分子細胞病態薬理学教室 研究4号館5階)
吉川 大和、山田 雄二(病態生化学教室 研究2号館5階)
石原 比呂之、濱野 展人(創剤科学教室 研究2号館3階)
櫻井 浩子(生命・医療倫理学研究室 教育3号館1階)
準備学習(予習・復習等)
1から3年次の学部での講義の復習に、アドバンスした内容を加えて講義している。特に講義後に不明な点を自ら見つけ出し、復習するように指導している。
学生へのフィードバック
学生からの質問に応える形でのフィードバックを行う。講義の中で、確認試験などを行うことにより、理解度が十分ではないと教員が判断した場合、その解説が追加される。
教員からの一言
・ 今までの学部講義の復習にもなることです。生物系講義での理解が足りない点を進んで復習してください。
・ 各講義ごとに評価を行うので、定期試験期間での試験は行いません。成績不良者への再試験などの特別措置も実施しません。
備考
A2 (薬剤師に求められる倫理観)、C4 (医薬品の標的となる生体分子の構造と化学的な性質)、C6 (細胞の構造と機能)、C7 (人体の成り立ちと生体機能の調節)、E2 (薬理・病態・薬物治療)、E5 (製剤化のサイエンス) について発展的な学習を行う。
ナンバリングコード
RG4105