薬学部シラバス2024
医療衛生薬学演習Ⅰ セルフメディケーション:薬剤師の関わり②(産学連携教育プログラム)
Seminar in Clinical Biopharmacy Ⅰ
4年 前期 4年必修科目 1単位 | |
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早川 磨紀男、安藤 堅 |
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学習目標(GIO)
テーマ2:保健機能を有する食品の有用性とリスク管理の必要性
生活習慣病に係る医療費が財政に大きな負担を与えている背景から、国では「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」を策定し、国民自らが健康増進に努め、こうした病を予防しようとする考え方、すなわち「セルフメディケーション」を推進している。本演習では、一般用医薬品(OTC薬)(漢方薬も含む)、保健機能を有する食品、健康状態を知るための分析技術などの視点から、「セルフメディケーション」への薬剤師の関わり方についての知識・態度を修得する。
行動目標(SBOs)
番号 | 内容 | コアカリとの関連コード |
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1 | 保健機能を有する食品として市販されている「保健機能食品」、「特定保健用食品」、「栄養機能食品」、「健康補助食品」などについて、法律上の定義の有無、市場での販売の実態を説明することができる。 | D1-3-2-6 |
2 | メタボリックシンドローム、生活習慣病などの予防に役立つ可能性のある特定保健用食品として、どのような商品が市販されているかを調査し、説明することができる。 | D1-3-2-6 |
3 | 身近な薬局で、どのような保健機能食品、栄養補助食品、いわゆる「健康食品」が市販されているかを調査し、それらの商品のリスク管理に対して薬剤師が果たす役割について討議できる。 | E2-9-1-1 E2-9-6-1 E2-10-1-4 F-5-3-1,5 |
4 | いわゆる「健康食品」が健康被害を引き起こした事例を調査し、原因について調査することにより、リスク管理の実態と問題点について討議できる。 | E2-9-1-1 E2-9-6-1 E2-10-1-4 F-5-3-1,5 |
5 | 食品成分と医薬品との相互作用の事例を調査することにより、リスクを回避するために必要な注意点を説明できる。 | E2-9-7-1 |
授業内容
回数 | 担当 | 内容 | 対応(SBOs) |
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1~2 | 早川、安藤 | 現場薬剤師の経験談を含めた導入講義 | 1、2 |
3~5 | 〃 | 現場薬局を訪問するにあたってのプレ教育(グループ学習) | 2~5 |
6~10 | 〃 | 現場薬局の訪問と「健康食品」による健康被害に関する調査 | 2~5 |
11~14 | 〃 | 調査資料の作製と報告(グループ学習) | 1~5 |
アクティブ・ラーニングの取り組み
本演習では、いわゆる「健康食品」がもたらす健康被害について、自ら問題意識を持った上で、履修者2名ないし3名がペアまたはチームになって、あらかじめ内諾を得た薬局を訪問し、来店患者を対象に「健康食品」による健康被害の有無について調査を行うことを目標にする。実際の患者から聞き取り調査を行うという「パフォーマンス課題」に取り組むことで、適切な接遇を学ぶとともに、調査結果を発表することでプレゼンテーション能力を磨くことを目指す。
授業で行っている工夫(思考力・判断力・表現力の向上に向けた取り組み)
スモールグループディスカッションを中心に参加型演習、授業をすすめる。プレゼンテーション学習も積極的にとり入れる。
成績評価方法
<レポート・課題とそれ以外の方法で評価する>
1)形成的評価
知識:調査した内容をパワーポイント等にまとめる。
技能:プレゼンテーション、調査報告等をグループ学習で行い、フィードバックを繰り返す。
態度:接遇、相談応需、調査報告を行い、その態度を終了時にフィードバックする。
2)総括的評価
知識:セルフメディケーションに関する情報を正しく伝えられることを、課題やプレゼンテーション資料から評価する(30%)。
技能:ロールプレーの際の相談応需の仕方などから評価する(30%)。
態度:ロールプレー時の服装・態度から評価する(20%)。
パフォーマンス:訪問先薬局からの患者に対する接遇の様子に関するフィードバックコメントから評価する(20%)。
教科書
参考書
オフィスアワー
早川 要予約 衛生化学教室 研究1号館4階 402-0号
安藤 原則いつでも可 薬学基礎実習教育センター 教育2号館3階 2309教員室
所属教室
早川 衛生化学教室 研究1号館4階 402-0号
安藤 薬学基礎実習教育センター 教育2号館3階 2309教員室
準備学習(予習・復習等)
2年次の「栄養と食品機能」などの講義で取り上げた「機能性表示食品制度」などの知識を演習に先立って復習すること(70分以上)。
学生へのフィードバック
各学生が訪問した薬局の薬剤師の方から、訪問時の振る舞いなどについて、フィードバックコメントをいただき、調査結果発表後にそのコメントを各学生に伝達する。
教員からの一言
訪問した薬局の先生方からは、調査中の皆さんの接遇態度などについて、コメントをいただき、それを演習後に皆さんにフィードバックするようにしています。例年、「緊張したが、楽しかった」という感想が聞かれます。
備考
ナンバリングコード
RG4104