薬学部シラバス2024
臨床開発概論（産学連携教育プログラム）
Introduction to Clinical Development
| 3年 後期 （選択）専門科目Ⅰ 1単位 | |
|---|---|
| 上吉原 智晃（エイツーヘルスケア株式会社） 梨本 真広（エイツーヘルスケア株式会社） 田中 啓晶（エイツーヘルスケア株式会社） 川口 崇（取り纏め） |
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学習目標（GIO）
医薬品は開発の最終段階で、実際に人に医薬品を投与する臨床試験（治験）を経て、承認を受け流通します。この承認に関わる一連の様々なプロセスを総じて臨床開発といいます。臨床開発に関する知識とその理解は、臨床開発職を志す者のみならず、臨床で患者に医薬品を用いるための主たる情報源である「臨床試験（治験）」を通じて医薬品情報を理解するために、極めて重要です。また、承認された医薬品を用いた臨床試験に医療職が関わることも少なくありません。人を対象とする研究でもあることから、当然、臨床試験を実施するプロセスには高度で専門的な職種が関わることになります。本講義では、医薬品開発について臨床試験を題材として、医薬品開発業務受託機関 (Contract Research Organization)における業務を通して学び・考え、臨床開発のプロセス、臨床試験の理解を深めることを目標としています。
行動目標（SBOs）
| 番号 | 内容 | コアカリとの関連コード |
|---|---|---|
| 1 | 医薬品開発の流れを説明できる。 | T-1-1-1 |
| 2 | 臨床試験デザインの基本（研究デザイン、評価項目など）を説明できる。 | E3-1-6-1,5～8 T-1-1-1 |
| 3 | 臨床試験の実施に必要なプロセスを列挙できる。 | G-2-2-1 T-1-1-1 |
| 4 | 臨床試験の実施に必要なプロセスの概要と、それを担う職種について説明できる。 | T-1-1-1 |
| 5 | デジタル技術で進歩する臨床試験（データ収集の電子化、Decentralized Clinical Trialsなど）を説明できる。 | T-1-1-1 |
授業内容
| 回数 | 担当 | 内容 | 対応（SBOs） |
|---|---|---|---|
| 1 | 川口 | ガイダンス 医薬品開発（イントロダクション） |
1,2,3 |
| 1 | 上吉原 | 医薬品開発の概要 | 1,3 |
| 3 | 川口 | 研究実施計画書① | 2 |
| 4 | 上吉原 | 臨床開発における役割/職務① モニタリング |
3,4 |
| 5 | 梨本 | 臨床開発における役割/職務② データマネージメント、統計解析、メディカルライティング |
3,4 |
| 6 | 梨本 | 臨床開発における役割/職務③ データマネージメント、統計解析、メディカルライティング |
3,4 |
| 7 | 上吉原 | 臨床開発における役割/職務④ 品質保証/品質管理、薬事、安全性 |
3,4 |
| 8 | 田中 | 臨床開発における役割/職務⑤ その他の役割、まとめ |
3,4 |
| 9 | 川口 | 臨床開発の最新トピック① データ収集の電子化 |
5 |
| 10 | 田中 | 臨床開発の最新トピック② 各種モニタリング手法、品質管理と効率 |
5 |
| 11 | 梨本 田中 | 臨床開発の最新トピック③ 国際共同治験、Decentralized Clinical Trials |
5 |
| 12 | 川口 | 研究計画書の理解② | 2 |
| 13 | 田中 | 臨床開発の最新トピック④ 臨床開発の今後・業界動向 |
5 |
アクティブ・ラーニングの取り組み
研究を起点に様々な役割・職務を考えるようにしている。
実際の臨床研究で用いるシステムを用いて、データ収集の電子化に関するハンズオンを実施する。
オンデマンド学習と対面を取り入れてフォローアップすることで理解・学習を促す。
レポートを複数回提出する。
授業で行っている工夫（思考力・判断力・表現力の向上に向けた取り組み）
成績評価方法
＜レポート・課題により評価する＞
1) 形成的評価
a) 知識:課題レポートまたは確認テストを提示して、繰り返し行う。
2) 総括的評価
a) 知識:確認テストの実施とレポート(総じて100%)により評価する。
教科書
授業用に講義資料を準備し、WebClassにて事前に提示する。
参考書
オフィスアワー
上吉原 智晃・梨本 真広・田中 啓晶 WebClass内にて質問等の対応をする。
川口 崇 いつでも可。但し、メールによる予約が必要。
所属教室
上吉原 智晃 エイツーヘルスケア株式会社
梨本 真広 エイツーヘルスケア株式会社
田中 啓晶 エイツーヘルスケア株式会社
川口 崇 医療実務薬学教室 ＤＲ棟３階
準備学習（予習・復習等）
授業ごとに事前に配布資料に目を通しておくこと。
授業動画を閲覧し、確認テストや課題提出は必ず実施すること。
オンデマンドと対面など、授業のスケジュールをしっかり把握しておくこと。
学生へのフィードバック
学生からの質問等は基本的にWebClassより受付け、全体の学生に質問と回答を共有するようにします。
同期型授業を設定し、講師に臨床開発の仕事などを直接聞ける機会を設定しています。
課題提出時に質問を受け付け、同期型オンライン講義時にフィードバックします。
確認テストやレポートはWebClassより提出すること。
教員からの一言
新薬が登場する裏側にはどのような仕事があるのかを知ることで、医療現場で使われる医薬品の有効性や安全性の理解を深めることができます。
備考
本講義はエイツーヘルスケア株式会社の協力のもと開講します。
本講義では、非同期型を基本としながら、同期型の授業も行うため、受講のスケジュールには注意すること。
生命科学部の学生も聴講可能です。
ナンバリングコード
EH3206
