薬学部シラバス2024

医療薬学課題研究(実験・調査研究コース)
Thesis Reserch

 4・5・6年 通年 実習科目 12単位
卒論指導教員

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学習目標(GIO)

薬学の知識を総合的に理解し、医療社会に貢献するために、研究課題を通して、新しいことを発見し、科学的根拠に基づいて問題点を解決する能力を修得し、それを生涯にわたって高め続ける態度を養う。実験研究コースでは、将来、研究活動に参画できるようになるために、その基本的理念および態度を修得し、研究課題の達成までの研究プロセスを体験し、研究活動に必要な基本的知識、技能、態度を修得する。調査研究コースでは、薬学、薬剤師、並びに医薬品が社会のニーズに応え、医療の発展にいかに貢献してきたかを理解するために、医療を取り巻く代表的な事象について調査し、考察する。いずれのコースも、研究活動を通して自ら得た成果を世に問う研究の醍醐味を体感することを、ひとつの到達目標としている。

行動目標(SBOs)

番号 内容 コアカリとの関連コード
1 基礎から臨床に至る研究の目的と役割について説明できる。 G-1-1-1
2 研究には自立性と独創性が求められていることを知る。 G-1-2-1
3 現象を客観的に捉える観察眼をもち、論理的に思考できる。(知識・技能・態度) G-1-3-1
4 新たな課題にチャレンジする創造的精神を養う。(態度) G-1-4-1
5 自らが実施する研究に係る法令、指針について概説できる。 G-2-1-1
6 研究の実施、患者情報の取扱い等において配慮すべき事項について説明できる。 G-2-2-1
7 正義性、社会性、誠実性に配慮し、法規範を遵守して研究に取り組む。(態度) G-2-3-1
8 研究課題に関する国内外の研究成果を調査し、読解、評価できる。(知識・技能) G-3-1-1
9 課題達成のために解決すべき問題点を抽出し、研究計画を立案する。(知識・技能) G-3-2-1
10 研究計画に沿って、意欲的に研究を実施できる。(技能・態度) G-3-3-1
11 研究の各プロセスを適切に記録し、結果を考察する。(知識・技能・態度) G-3-4-1
12 研究成果の効果的なプレゼンテーションを行い、適切な質疑応答ができる。(知識・技能・態度) G-3-5-1
13 研究成果を報告書や論文としてまとめることができる。(技能) G-3-6-1
14 臨床研究における倫理規範(ヘルシンキ宣言等)について説明できる。 A-2-4-1
15 「ヒトを対象とする研究において遵守すべき倫理指針」について概説できる。 A-2-4-2
16 正義性、社会性、誠実性に配慮し、法規範を遵守して研究に取り組む。(態度) A-2-4-3
17 医療・福祉・医薬品に関わる問題、社会的動向、科学の進歩に常に目を向け、自ら課題を見出し、解決に向けて努力する。(態度) A-5-1-1
18 講義、国内外の教科書・論文、検索情報等の内容について、重要事項や問題点を抽出できる。(技能) A-5-1-2
19 必要な情報を的確に収集し、信憑性について判断できる。(知識・技能) A-5-1-3
20 得られた情報を論理的に統合・整理し、自らの考えとともに分かりやすく表現できる。(技能) A-5-1-4
21 インターネット上の情報が持つ意味・特徴を知り、情報倫理、情報セキュリティに配慮して活用できる。(知識・態度) A-5-1-5
22 「薬剤師として求められる基本的な資質」について、具体例を挙げて説明できる。 A-5-2-1
23 薬学が総合科学であることを認識し、薬剤師の役割と学習内容を関連づける。(知識・態度) A-5-2-2
24 生涯にわたって自ら学習する重要性を認識し、その意義について説明できる。 A-5-3-1
25 生涯にわたって継続的に学習するために必要な情報を収集できる。(技能) A-5-3-2
26 薬剤師の使命に後輩等の育成が含まれることを認識し、ロールモデルとなるように努める。(態度) A-5-4-1
27 後輩等への適切な指導を実践する。(技能・態度) A-5-4-2

授業内容

回数 担当 内容 対応(SBOs)
基礎調査、アドバンス調査各担当教員各卒論担当指導教員 ●実験研究コース(基礎実験、アドバンス実験、研究計画・論文作成・発表)
●調査研究コース(基礎調査、アドバンス調査、研究計画・論文作成・発表)
1-27ならびに各研究計画・論文作成・発表に関するSBOs

アクティブ・ラーニングの取り組み

●実験研究コースは、基礎実験(2単位)、アドバンス実験(4単位)、研究計画・論文作成・発表(6単位)から構成される。卒論指導教員と話し合い、研究テーマを設定し、実験計画を立て、教員による指導のもとで実験研究を遂行する。そして、卒業論文を作成し発表する。
●調査研究コースは、基礎調査(2単位)、アドバンス調査(4単位)、研究計画・論文作成・発表(6単位)から構成される。
基礎調査は医療の最前線 I と臨床研究概論、アドバンス調査は実習前教育・卒論作成事前教育、医療の最前線 II、問題解決(PBLT)で構成される。
医療の最前線 I では、医療コミュニケーション習得のためのグループワークへ参加し、医療の最前線 II では、医療の現場で活躍する講師の講演を聴講し、指定された書式でプロダクトおよびレポートを作成する。
臨床研究概論、実習前教育・卒論作成事前教育、問題解決をクラスまたはチーム/グループ単位で実施し、問題解決では、小グループ学習形式(PBLT)による課題発見解決型の演習を行う。
研究計画・論文作成・発表は卒論配属先で実施する。

授業で行っている工夫(思考力・判断力・表現力の向上に向けた取り組み)

学生は3年生後期に実施されるガイダンスならびに資料に基づき、実験研究コース(主に実験研究を行う)または調査研究コース(主に演習を中心に行う)を選択する。
研究計画・論文作成・発表においては、卒論指導教員と相談して研究テーマを学生ごとに決定後、研究計画をたて、論文を作成し、発表する。配属先の具体的な課題ならびに研究テーマは本学ホームページを参照。
●実験研究コースプログラムの概要:
基礎実験 : 実験研究に対する考え方、化学物質や実験動物の取り扱い、あるいは検査キットや測定機器の使用方法など、研究テーマに関する実験の遂行あるいは調査を行うための基礎知識と技術を修得する。
アドバンス実験 : 研究テーマについて十分な時間を使って本格的に研究を実施する。その過程で学術論文の検索方法、読み方、統計処理なども含めたデータのまとめ方、学会発表の仕方などを修得し、卒論研究の完成を目指す。
●調査研究コースプログラムの概要:
研究計画・論文作成・発表に加え、下記のプログラムに参加する。詳細は、別冊資料を参照。
・医療の最前線 I : 4年生1-2月に、医療コミュニケーション演習をグループワークで行い、プロダクトを作成提出する。
・医療の最前線 II : 5年2-3月(第7ターム)に、医療現場で必要となるコミュニケーション能力を習得する。学外の講師による講演(オムニバス形式)を聞き、課題レポートを作成提出する。医療の最前線に関連する知識に触れ、自ら調査解析する能力を習得する。
・臨床研究概論 : 医療統計に関する知識を習得し、臨床研究の実際例、臨床研究に関する論文の評価などを教材とし、卒論作成や医療実務分野で必要な専門知識を復習して理解を深める。
・実習前教育・卒論作成事前教育 : グループ学習も含めた演習形式の授業により、基礎学力の確認と醸成を行う。実務実習に臨む直前の時期に実施することにより、医療実務分野で必要な専門知識を復習して理解を深める。また、リサーチワークで必要となる情報収集法を習得する。
・問題解決 : 小人数クラスによる演習を行い、薬学生として求められる知識・技能・態度について総合的に学ぶ。課題研究に必要となる問題解決能力を修得する。

成績評価方法

●実験研究コース
基礎実験、アドバンス実験: 試験・レポート・課題以外の方法で評価する(研究計画・論文作成・発表に準じる)。
●調査研究コース
基礎調査、アドバンス調査: 試験・レポート・課題を総合して評価する。
・医療の最前線 I・II は、指定されたプロダクトおよびレポートの提出によって評価する。
・臨床研究概論は、指定されたプロダクトおよびレポートの提出によって評価する。 
・実習前教育・卒論作成事前教育は 演習総括試験によって評価する。 
・問題解決は、プロダクトの提出によって評価する。
●実験研究コース・調査研究コース(共通)
研究計画・論文作成・発表: 試験・レポート・課題以外の方法で評価する。
課題研究に関する主査、副査による形成的ルーブリック評価、論文作成と研究発表状況を基に総合的に判断する。
評価項目は、積極性、理解度、計画性・問題発見解決能力、研究方法・実験・調査技術、研究成果の到達度、発表の到達度、生涯学習・研究への意欲と力で構成される。
最終的には、コースごとに各構成プログラムの評価を総合し、卒論指導教員が総括的評価を行う。

教科書

参考書

オフィスアワー

基礎調査、アドバンス調査: 杉浦 宗敏 随時対応する。医薬品安全管理学教室 医療棟3階 M304号室
基礎実験、アドバンス実験、研究計画・論文作成・発表: 各卒論担当指導教員 

所属教室

準備学習(予習・復習等)

卒論期間は、予習・実践・復習の連続である。4年生から6年生までこれを継続して繰り返し、高い課題発見解決能力を醸成すること。

学生へのフィードバック

適宜、調査・解析した結果の評価を行い、知識、技能、態度についてフィードバックする。 

教員からの一言

備考

ナンバリングコード

RG4301

授業計画の見方・注意

①行動目標(内容)

…科目毎に設定された本学独自の行動目標が記載されている。

②行動目標(コアカリとの関連コード)

…本学の行動目標とモデル・コアカリキュラムとの関連をコード化して記載している。
 コードの具体的な内容は、画面右上の「コアカリとの関連コード一覧」をクリックすると確認することができる。

授業計画の見方・注意の見本シラバス

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